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回想録 ~二人の玲子~ 40

 フッと、力が抜けた杉本は、
 【・・・綾子・・・ゴメンな。・・・判ってやれなくて・・・全然知らなかったよ。お前が苦しんでいた事に気付かなくてごめん。・・・だけど・・】
 言葉を切った杉本が次に何を言うか綾子は察しています。
 もう二度と夫と暮らせない哀しみが身を焦がします、しかしその原因が自分の不倫にあるだけに、何も言えません。
 【だけど・・・もう夫婦ではいられない。綾子を妻だとは思えない。・・・赦してもあげられない。・・・・いや・・・絶対赦せない。】
 やっぱり・・・綾子を絶望が襲います。それでも、じっと夫の言葉が終わるまで黙って聞いていなくては・・・そう思い口を閉ざします。
 【だから・・・罰を与える。・・・綾子はもう妻じゃない、俺の家政婦だ。性欲処理係として家に置いてやる。・・・・それが出来るのは・・・この先生に半年奉仕してからの事だ。
 先生が教えてくれなかったら、俺はお前を捨てていた、・・先生に感謝して半年奉仕しろ、どんな要求も適えろ、もし先生がお前を抱きたいと仰ったなら、素直に抱かれろ。先生の性欲処理もお前の役目だ。・・それが出来たら・・・俺の所へ帰って来い。】
 綾子は信じられないというように、首を左右に振り、夫の言葉が理解出来る様になると首を縦に振って頷きます。
 『・・・いいんですね。・・・あなたのお傍に居ても・・・一生懸命先生にお仕えします。早くあなたの元へ帰りたい。・・・あなたの奴隷でいたい・・・一生お仕えします、・・・ご、ご主人様。』
 涙でグシャグシャになった顔を綻ばせ綾子は、嬉しそうに夫の膝に額を擦り付け服従のポーズを取ります。
 田中はその姿を苦々しく見ています。・・まさか・・こんな結果になるとは思わず、何だかんだ有っても、綾子は自分の物になると思っていたようです。
 玲子を失い今綾子も失った田中はガックリ首を折ります。
 【・・先生・・勝手に決めましたが・・・どうか私たちを助けると思って、お願いします、・・・・綾子は汚れた身です、先生に奉仕してもこれ以上は汚れません。・・それに、先生の所で・・・田中の前で・・・綾子を抱いて欲しいのです。・・・綾子には不倫相手の前で別の男に抱かれる背徳・・・夫以外の男に抱かれる罪を自覚させます。田中には・・自分の愛人の哀れな姿を目の前で見せます。・・・これが罰です。・・・正直、綾子をこれ以上他人に抱かせたくないです、でも・・もう二度と私を裏切らない様にするにはとことん堕とさなければイケないと思いました。俺も綾子の苦悩を判って上げられなかった罰を・・他人に抱かせる事で受けるのです。どうか・・・判ってください。】
 杉本は大胆な提案で事態を収拾しようとしている。
 苦しいのに決断した。
 その心を汲んで黙って頷くのがこの夫婦のため。赦せない思いをこれで許そうとする杉本にかっての自分を思い致し、強い男だと黙って頷いていました。
 『いやぁぁああ・・・』
 突然玲子が叫びます。
 『・・・綾子さん・・・あなた・・・先生まで取ってしまうの・・・先生はダメ・・先生・・・わたし・・私・・・』
 あとが続きません。


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写真は・・・・いけないんだぁ

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