天使のような悪魔の声で

　性生活を抜きにすれば妻は完璧な女だ。
　炊事・洗濯・掃除・育児と何でもてきぱきとこなす。
　特に料理がうまい。きちんとカロリー計算して毎日手料理を作り２人を飽きさせない。５年たった今でも弁当を持たせてくれる。さすがに新婚の頃のようなハートマークで飾ったお弁当は無いが。
　 　性生活を抜きにすれば妻は完璧な女だ。
　炊事・洗濯・掃除・育児と何でもてきぱきとこなす。
　特に料理がうまい。きちんとカロリー計算して毎日手料理を作り２人を飽きさせない。５年たった今でも弁当を持たせてくれる。さすがに新婚の頃のようなハートマークで飾ったお弁当は無いが。
　スタイルも新婚当初と変わらない、子供を生んだとは思えないほどだ。一緒に街を歩けば１０人が１０人、妻を振り返り見る。
　化粧も殆どしない、出掛けるときも薄化粧だ。動きやすいからとパンツ姿が多い、家に居るときは夏場だとタンクトップにホットパンツ姿で過ごす。
　下着も色がベージュでおとなしいものが殆どだ。いつか聞いたことがあった。
　「薫。もっとセクシーな形のモノとか、派手な色のモノを着けたらどうだ？」
　「必要ないわ。別に人に見せるものじゃないし。」
　「俺のためって理由じゃ駄目か？」
　　私の目をじっと見つめてたった一言で片付けた。
　「エッチ！」

　近所付き合いもうまい。
　私達は転勤により賃貸マンションの５階を借りていた。そのマンションでもいつの間にか主婦仲間が出来たようで時々誰かの話を聞かせてくれた。
　
　「立花さんの奥さんたら、恥かしい事平気でみんなの前で話すのよ。」
　「へえ～、どんな話？」
　「お向かいのアパートに昼間からエッチしているカップルが居るんですって｡」
　「・・・何で分かるの？」
　「それがねぇ｡・・カーテン少し開いてたんですって｡・・・どう考えても閉め忘れたみたいなんだけどって、言うの・・・でも2回も・・・」
　「はは・・そりゃビックリしたろうなぁ・・」
　「それだけならいいの｡・・でも立花さんたら・・その様子をみんなに聞かせるのよ。・・・カップルがどうしたとか・・こう言う格好していたとか・・・恥かしくて・・顔真っ赤になっちゃった・・」
　昼間の話を思い出したのだろう、妻の顔が赤くなっている。
　つい見詰めてしまう。
　妻の目を覗いた・・・瞳の中は・・霞がかったような様子だった｡
　「・・・・見られた事を・・・知らないよね・・・きっと」と呟く。
　（知っていてやってたら、そりゃ露出狂じゃないか・・・）

　その夜、珍しく妻が私のベットに潜り込んで来た｡さっきの話が欲情をもたらしたのだろう｡
　既に全裸だった。
　眠りに付いていた私が擽られるような感触に目を覚ましたのだ。部屋の明かりは付けられている｡
　パジャマの前をはだけ、舌が乳首を這い回っている。
　意識が戻ってくる・・・ゾクッ・・・背中に電流が走る。
　妻は乳輪の周りを尖らせた舌先でなぞる。時々乳首を突付きながら。
　「・・うっ・・」
　乳首が甘噛みされ思わずうめく｡
　「あなた・・・」
　目覚めた事に気付いた妻は口唇にむしゃぶりついて来る｡
　柔らかく熱い口唇が押し付けられ、前歯をこじ開けようと舌が挿し入れられる。