【綾歌君、、君の友人から聞いたのだが、オーディションでは散々だったようだね。もう一度基礎からやり直そうか。ではモーツァルト作曲、ダ・ポンテ台本のオペラ(《フィガロの結婚》、《ドン・ジョヴァンニ》、《コシ・ファン・トゥッテ》)のなかから、アリアを1曲選び朗読すること。明後日までに私の下へ来てください。】 それから、色々迷った。《フィガロの結婚》から、『恋とはどんなものかしら』を選び、一杯練習した。好きな歌だったし、2度も教授を落胆させた後だから何としても挽回したかった。 『まずは原曲の発音ね』 『Voi che sapete Che cosa è amor, ヴォーイ ケ サペーテ ケ コーザ エ アモール』 『コーサッじゃ無くて、コーザ・・濁るのね。確かイタリアのマフイアの事を、コーザ・ノストラと言うのよね、あれと発音は一緒なんだ。』 『次は、Donne, vedete S'io l'ho nel cor. ドンネ ヴェデーテ スィオ ロ ネル コール。スィオ ロ hを発音しないのはフランス語に似ているわ。隣同士だし似てくるのね。その割りにドンネ・・・英語だとダニーと発音してしまいそう。混乱してくるわ。』 『次の詩ね。Quello ch'io provo Vi ridirò, クウェッロ キオ プローヴォ ヴィ リドロ。クウェッロ・・・クエロと詰めてしまいそう。気を付けないと。キオもヶ、イオかケオって発音しちゃうかも。ヴィも下唇を噛んで発音しながら唇を離しヴィね。』 『È per me nuovo Capir nol so. エ ペル メ ヌォーヴォ カピール ノル ソ。メをどうしてもミーと勘違いしちゃう。』 『Sento un affetto Pien di desir, セント ウンナフェット ピエン ディ デズィール。アン アフェットとか、アンナフェットと発音しそう。どうも英語とイタリア語の読みが混じっちゃう。意外と多いのよね、フランス語でもtable、タブルをテーブルと発音して先生に笑われた事が有ったわ。1年の時だけど・・・』
『Ch'ora è diletto, Ch'ora è martir. コーラ エ ディレット コーラ エ マルティール。 スカッと爽やかの方じゃなくて・・あぁ集中力が途切れちゃった。少し休憩しようかしら。』 この曲は1度教授に聴いて頂いた。その時には何の指摘も無かったから多分大丈夫よ。大好きな紅茶を飲みながら、あ、今日はボイトレ終わったから、喉への負担も大丈夫でしょう。喉が可笑しくなるのが怖くて紅茶が止められるかって・・・その時は止めるわよ。 『Gelo e poi sento L'alma avvampar, ジェロ エ ポイ セント ラルマッヴァンパール。ここ最後が発音し難いのよね。』 『E in un momento Torno a gelar. エ イン ウン モメント トルノ ア ジェラール。何かまた英語風の発音が混じる。』 『Ricerco un bene Fuori di me, リチェルコ ウン ベーネ フオーリ ディ メ。』 『Non so chi'l tiene, ノン ソ キル ティエーネ』 『Non so cos'è. ノン ソ コゼ。』 『Sospiro e gem Senza voler, ソスピーロ エ ジェーモ センツァ ヴォレール。』 『Palpito e tremo Senza saper. パルピート エ トゥレーモ センツァ サペール。』 『Non trovo pace Notte né dì_, ノン トゥローヴォ パーチェ ノッテ ネ ディ。』 『Ma pur mi piace Languir così_. マ プル ミ ピアーチェ ラングイール コズィ。』 『Voi che sapete Che cosa è amor, ヴォーイ ケ サペーテ ケ コーザ エ アモール。』 『Voi che sapete Che cosa è amor, ヴォーイ ケ サペーテ ケ コーザ エ アモール。』 『Donne, vedete S'io l'ho nel cor. ドンネ ヴェデーテ スィオ ロ ネル コール。』