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【ドルチェ・アマービレ】(20)

 『Voi che sapete Che cosa e amor  ええと、あなたは、それですあのね、そして、好きである。なにこれ?』
 エキサイト翻訳の結果だった。まるでなっていない。仕方が無いから次の手を・・
 『あなた・・・あなた方・・ご存じ。うん。こうよね。単語一つずつ直訳してみよう。あの、何、および、愛・・・これじゃぁねえ。直訳過ぎ!』
 『繋げてみると・・・あなた方は、愛について何かご存じ?直訳としてはこんなものかしら?・・このかしら?は使えるかもメモしておこう。』
 『Donne, vedete S'io l'ho nel cor.  女性‖あなたを見ます、私は彼を呼びますおや。本当にもう!エキサイト翻訳は使えない!意味ないじゃん。やっぱり単語1つずつ訳するしかないのね、クスン綾歌困っちゃう。と可愛い子ぶって・・虚しい。』
 『女性、見る、あなたが、わたしです。わたし・・私には彼がいます。で、おや。なんだかさっぱり見当もつかないわ。イタリア語を英語に直して、それから訳してみよう。ええと、Women, see you I have him in the cor.・・彼が心臓に居ます?ぅ、参照??う~ん、う~ん。これは後に回そう。次に行くわ。』
 『どうしたら、私たちはしてください、私は繰り返します。・・・・駄目ださっぱり判らない。・・・次行こう。』
 『そして、新たに私のために、私が知っている、私は知っている、理解する。Capirが判らない。・・・語学苦手なのよね・・・』

 なんだかんだ言いながら、3日間で出来る事は取り敢えずしたつもりの綾歌。
無謀にも教授の前に立っていた。
【綾歌君まずは発音を確かめます。朗読してスコアはそこに有りますからそれで。】
                 Voi che sapete
                                    Lorenzo da Ponte
               Voi che sapete che cosa è amor,
               donne, vedete s'io l'ho nel cor,
               donne, vedete s'io l'ho nel cor!
               Quello ch'io provo vi ridirò,
               è per me nuovo, capir nol so.
               Sento un affetto pien di desir,
              ch'ora è diletto, ch'ora è martir.
              Gelo e poi sento l'alma avvampar,
              e in un momento torno a gelar.
              Ricerco un bene fuori di me,
              non so ch'il tiene, non so cos'è.
              Sospiro e gemo senza voler,
              palpito e tremo senza saper.
              Non trovo pace notte né dì,
              ma pur mi piace languir così.
              Voi che sapete che cosa è amor,
              donne, vedete s'io l'ho nel cor,
              donne, vedete s'io l'ho nel cor,
              donne, vedete s'io l'ho nel cor!

 『教授自分のスコアでやって宜しいでしょうか?』
 【・・・まあ、良いでしょう。】
 なんだろう?教授のあの間は・・・少し不安になりながら、持って来たスコアを楽譜台に置き朗読し始める。
 『ヴォーイ ケ サペーテ ケ コーザ エ アモール』
『ドンネ ヴェデーテ スィオ ロ ネル コール』
『ドンネ ヴェデーテ スィオ ロ ネル コール』
『クウェッロ キオ プローヴォ ヴィ リドロ』
『エ ペル メ ヌォーヴォ カピール ノル ソ』
『セント ウンナフェット ピエン ディ デズィール』
『コーラ エ ディレット コーラ エ マルティール』
『ジェロ エ ポイ セント ラルマッヴァンパール』
『エ イン ウン モメント トルノ ア ジェラール』
『リチェルコ ウン ベーネ フオーリ ディ メ 』
『ノン ソ キル ティエーネ』
『ノン ソ コゼ』
『ソスピーロ エ ジェーモ センツァ ヴォレール』
『パルピート エ トゥレーモ センツァ サペール』
『ノン トゥローヴォ パーチェ ノッテ ネ ディ』
『マ プル ミ ピアーチェ ラングイール コズィ』
『ヴォーイ ケ サペーテ ケ コーザ エ アモール』
『ドンネ ヴェデーテ スィオ ロ ネル コール』
『ドンネ ヴェデーテ スィオ ロ ネル コール』
 目を瞑って聴いていた教授が私の方へつかつかと歩いて来た。
 【綾歌君、君のスコア見せなさい。】
 『え?あの、教授?』
 【良いから見せなさい。】
 いつになく厳しい教授の声。
 【・・・・ふぅ~・・・・・】
 教授がため息をついた。
 【綾歌君、君にはがっかりしました。君は絶対してはいけない事をしました。がっかりです。もう良い、下がりなさい。出て行きなさい。】
 『あの、教授どうしてですか?』
 【本当に判りませんか?】
 『・・・ごめんなさい教授。・・・時間が無くて・・』
 【それでスコアにカタカナを振ったのですか。漢字のかな振りとは違います。君はカタカナを覚えたくて振ったのですね。原曲、言語の発音を無視して、カタカナを詠んだ。】
 【馬鹿もの!】
 教授に初めて怒鳴られた。今まで怒られた事は有っても、怒鳴られた事は無かった。
 ショックで泣き出した私に教授は更に。
 【指導中の指摘に関してスコアに書き込むのは良しとしましょう。ですが、最初から最後までカナを振りそれで覚えようとする。この事は許せません。単語そのものを覚えないと何年経ってもマスター出来ません。それを判らないなら、もう君に指導する必要も気力も意欲も有りません。出て行きなさい。】
 教授の怒りは怖かった。こんな教授初めて見た。
 実を言うと、別の先生にも同じような事を言われた事が有る。自分じゃなかったが、他の人が怒られていたのを、見ていた。
 でも、軽く考えていた。バレなければそんなに違いが無いだろうと・・・
 しかし、教授は見逃さなかった。微妙な発音の違いを。
 『ごめんなさい、教授。もうしません、許して下さい。』
 泣きながら謝る。教授は私から離れ、ピアノの横に立ち私を見ようともしない。
 涙で良く見えないが教授は怒っているのでは無さそうだった。
 何か・・哀しそうに見えた。教授の背中から羽根が抜け落ちてしまう。そんな光景が見えた気がした。
 私はそれを見たとたん、ガタガタ震えていた。
 涙は止まり、嗚咽も止まる。その代りカラダが震えだし止まらない。
 胸が痛みだし、耐えがたい。呼吸も苦しくなる
 『ひぃ、ひぃ、ひぃ、・・・きょ、ひぃ・・』
 何かに気が付いた教授が振り向く。教授はご自分のデスクからコンビニの袋と鉛筆を手に私に近づいてくる。
 『ひぃ、・・・ひぃ・・・きょ・・ひぃ・・・・う・・ひぃい・・じゅ・・・ひぃ・・』
 私はなんとか教授に謝ろうとするが、苦しくて言葉が出ない。
 教授はビニールの袋に、鉛筆で穴を開けながら静かに言う。
 【過呼吸です。心配しないで。大きくゆっくり深呼吸して。】
 やろうとするが、呼吸は早まり出来ない。
 【これを口に当てて、呼吸しなさい。ゆっくり・・・大丈夫だから。ゆっくり。そう・・そう、ゆっくり。】
 しばらくして漸く呼吸が楽になって来た。
 【酸素の吸いすぎです。落ち着きましたか?】
 常態に戻りつつあった私は、教授に向かって叫んだ。
 『教授・・許して下さい!もう二度としませ!私を罰して下さい。だから・・・だから出て行けなんて、言わないで下さい!』
 『教授のお言付けどおりに何でもします。赦して下さい。ごめんなさい。ごめんなさい。赦して・・綾歌を捨てないで。』
 見捨てないで、と言おうとして、捨てないでと言ってしまった。
 でも、心の底からそう思った。このまま捨てられる。そう思ったら呼吸が出来なくなっていた。
 【・・・・罰が欲しいのですね。赦しを請うために罰を受けるのですね。】
 『はい、教授。悪い子の綾歌を罰して下さい。』
 【ピアノに手を付いて、お尻を突き出しなさい。昔から悪い子にはお尻ペンペンです。】
 『・・・はい。』
 私はピアノに手をつき、恥ずかしいけどお尻を突き出した。
 【スカートを捲り、ショーツを降ろしなさい。】
 え?そんな・・・・恥ずかしかったが、教授に捨てられる事の方が嫌だった。
 スカートを捲り、ショーツを太股の所まで降ろした。
 教授の目には、私の剥き出しのお尻が見えている。外からはピアノが邪魔して、お尻が剥き出しとは見えない。
 【良いですね、カンニングした罰として10回、私を落胆させた罪で10回、音楽を冒瀆した罪で10回。お尻を叩きます。】
 私は身を固くして教授の打嫡を待つ。
 【自分で数えるのですよ。イタリア語で。】
 いきなり、バシーン!と右のお尻を叩かれた。
 『 uno 』
 間をおいて今度は左。ビシィ!
 『 due 』
 バシーン! ビシ! ビシっ!
 『 tre。  Quattro。 Cinque。 』
 続けざまに3発。お尻が痛い。ジーンと痺れる。
 バシィ、ビシィ、バシ、ビシ、バシーン!
 『 sei。 Sette。 Otto。 Nove。 Dieci。 』
 最初の10回が終わった。
 お尻がジンジン痺れ、火の出る様に熱くなっている。既にお尻は真っ赤に腫れている。
 一度手を止めた教授は、私のお尻を掌で摩る。その手はいやらしい手つきでは無く、むしろ優しい。
 教授の手を見た。
 あっと思う。教授の手は膨れ、ピアノを弾けない位だった。
 バシィ、ビシ、バシーン、ビシ、バシ、ビシーっ、バシィ、ビシーッ、バシ、ビシ!
 『 undici。 Dodici。 Tredici。 Quattordici。 Quindici。 Sedici。 Diciassette。 Diciotto。 Diciannove。 Venti。 』
 10回連続で叩かれた。
 教授の手は益々腫れ、あの手ではお箸も持てない。そう思わせるほど膨れている。
 その手を見ると、申しわけなさと、切なさがこみ上げて来る。そして罰を受けているのに嬉しさも。
 あぁ、教授・・・悪い子の綾歌の為に、お手をこんなに腫らすまで叩いて頂いて。・・・。教授ごめんなさい。あぁ・・教授・・・教授。もっと、もっとぶって。綾歌をぶって。
 綾歌は自分の気持とカラダの変化にまだ気が付いていなかった。
 尻肉の狭間から覗く祕肉から、蜜液が零れ落ちている事に気付いていない。
 綾歌は、叩かれて痛むはずのお尻がいつの間にか甘い痺れに変わり快感すら覚えていた事を。
 綾歌はひたすら教授に申し訳ない事、教授の手を心配し、こんな事に教授の手を使わせてしまったと恐縮する一方で、教授に叩かれる悦び、教授が自分をそれ程思ってくれていると思い嬉しさがこみ上げて来る。こんなに腫らしてまで私を・・・胸がキュンとなる。
 教授に叩かれて悦ぶ。・・・まるで・・・
 そんな事無い。そんな事無いもん。・・・そんな事・・・でも・・・教授だけなら・・・綾歌・・・その気が有ったんだわ。・・・
 【綾歌君、中止にします。私の手がこれですから。】
 思わず答えていた。
 『あぁん・・・教授ぅ・・・やめないで・・ぶって・・・綾歌をぶって・・・もっと・・』
 自分でも驚いた。
 痛みが甘い疼きに変わるのを知った。・・知ってしまった。・・・・知らされた今、止めて欲しくなかった。して欲しかった。おねだりした。
 【・・・では、今度は定規でお仕置きです。】
 お仕置き・・・なんて甘い響きだろう。ゾクゾクっとカラダが震えた。
 『あぁん・・はい・・・嬉しい・・・あぁ・・』
 教授の新しい指導はまだ始まったばかり。これからどうなるのか、綾歌は期待にカラダを熱くした。


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動機:gooで削除されたので。
一応フィクションとしてますが、ナイショ
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